2020年10月21日水曜日

店長小川の音楽うんちくリターンズ ~ドラムスティック~

 どーも!店長小川です。

新型コロナウィルスのおかげでいろいろ変わったり変わらなかったり

エマスタジオは今…変わらなければ!という状況に立っています。

しかしライブやイベントの在り方は変われど音楽そのものは変わることがないんですね。

自身が所属するバンドでも遠隔レコーディングや配信ライブを行いました。
今までスタジオで曲を作り、ライブハウスでライブをしていたのに、
それが難しくなった。できなくなったわけではありませんでしたが。
言ってしまえばとても古臭い活動の仕方のままずっとやっていましたから、単純に新しい活動の仕方に興味があったというのが本音で、良い機会だと思いメンバーと話し合ってチャレンジしました。

やってみると全く新しいということはなくて、むしろより音楽をいろいろな角度で見つめなおすことができて私的にはとても良かったと、結果思えてます。

もう一度言いますが、音楽そのものは変わらず皆の生活のすぐ側に変わらず寄り添ってくれています。

なので!

前置きが長くなりましたが、旧ブログでよく書いていた音楽(主に楽器)に関するうんちく不定期連載を復活していこうかと。

そういうわけです。


で、第1回は”ドラムスティック”についてやっていこうかなと。

さて、ドラムを演奏するのに必要なスティック。

チップの形状や太さ、材質や表面のフィニッシュ、最近では特殊な塗装でグリップ効果を狙ったり表面を焼き付けてみたり様々な工夫をしたスティックも出ておりますが…

そんなことは調べればすぐ出るので各自調べてください。

今回はですね、スティック選びに役立つあんまり気にしてないかもしれない”ピッチ”についてお話します。

ドラマーの皆さん、スティックを購入する際に

自分が普段使っているスティック
とか
太さや材質、チップの形状や好きなメーカー

とか

ある程度決めていることってありますよね。

それは個々に好みやプレイスタイルに対して向き不向きももちろんあるでしょうから、

それで良いと思うんです。


では、お手持ちのスティックをご覧ください。2ペア以上あるとGOODです。

まずチップが欠けている、ショルダー部や真ん中が著しく消耗して明らかに細くなっている。

そういうスティックはもう処分してくださいね。危険なので。(欠けたチップはヘッドを傷めますし、痩せたスティックはフィーリングが崩れている&折れます)

で、1本ずつ普通に練習パッドを打ってみてください。なければどこか硬いところを軽く叩くか、真ん中あたりをつまんでデコピンしてみてください。要はスティックそのものの音が鳴ればOKです。

ペアで売ってるものを買った時のペアのまま管理してる方だと、別のペアと比べてみたりしないと分かりにくいかもしれませんが、

スティックごとに音程が違うのがわかりますでしょうか?


スティックは木材から切り出し、削って作っているので

どんなに精密なマシンで削り出しても元の木材の個体や切り出す部位で繊維の詰まり方などが当然バラつきます。木も生き物ですからね。

zildjian、PROMARK、VIC FIRTH、VATER、REGAL TIP、TAMA、Pearl、YAMAHAなど…

メーカーはたくさんありますが、多くはこのピッチがペアで揃うようにマシンで選別して生産・出荷をしています。

バラ売りが安価なことが多いのはこの選別が無いことも理由としてあるんじゃないでしょうかね。バラ売りで買うときはピッチもしっかり確認出来たらしておくといいです。

モデルごとに許容するピッチの範囲があり、ペアにしているもの同士は非常に近いピッチになっていることがほとんどですが、別のペアはそれより高かったり低かったりすることが多いんです。

ということは、同じスティックだからといって複数のペアを混ぜこぜにしてしまうと左右のピッチがバラバラで叩くことになってしまいます。


はい、ここまで”スティックにはピッチがあって、左右揃えたほうがいい”という話をしましたがそれはなぜか…?


それはですね、特にシンバル類に顕著に現れるのでこちらをご覧ください。



はい。どうでしょうか。

同じモデルのスティックで試していますが、ピッチの高いスティックのほうが明瞭で華やかな音、ピッチの低いスティックは落ち着いた印象のトーンですね

ちなみに、高いピッチの個体は木の繊維がギュッと詰まっていて、低いピッチのものに比べて若干重く、弾性も高いのでリバウンドもピシッと跳ね返ってくる印象です。


スティックのピッチがサウンドと演奏性両方に大きく関わってくる事がお分かり頂けましたでしょうか?

楽器店で購入する際に気にしてみてくださいね!

エマスタジオ店内で販売しているスティックは3ペア売りのものを店長小川が選定、マッチングしてペアにしてあります。巻いてある紙にピッチが高いとか低いとか書いてあるので、選ぶときは参考にしてみてくださいね!

ちなみに私が愛用するスティックは

zildjian 5A ACORN (412×14.4mm)で、店頭にある中でできるだけピッチの高いペアを選ぶことが多いです。


それでは引き続き楽しい音楽ライフをお過ごしください!


今回のYouTube

Jimanica - Flower feat. Anna Yamada


ドラマーとしてだけでなく、PCを駆使して作曲/編曲を行うYu Ojima氏のソロプロジェクト。comainuのボーカリストAnna Yamadaをボーカリストに迎え、心地よい浮遊感の中にシュルレアリスムを感じさせるようなリズムイントネーションにグッと引き込まれますね。

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